歴史が長いヨーロッパのスパイス業界
西アジアや中東、アフリカ、ヨーロッパは人類史の歴史が古い分、食文化も昔から発展しているところがあります。スパイスに関してもそれは例外ではありません。
スパイスというとインドや東南アジアを思い浮かべる人も多いと思いますが、シルクロードによって今から約2,000年ほど前には多くの香辛料がヨーロッパに流通し始めました。
さらにヨーロッパには支配的な勢力がいくつか存在したことがあり、香辛料をめぐって覇権を拡げた流れの中でその認知度はさらに高まったといえます。また保存のための防腐作用や臭い消しの作用も指摘されて使われることが多くありました。
ヨーロッパで採れるスパイス
ではヨーロッパで採れるスパイスにはどんなものがあるでしょうか?
いくつか挙げると、「アンゼリカ、エシャロット、オレガノ、カモミール、カレープラント、キャラウェイ、ケーパー、クレソン、オランダワレモコウ、セイヨウネズ、セージ、タイム、エストラゴン、セルフィーユ、イノンド、アルセム、ブラッククミン、パセリ、パプリカ、ヒソップ、ピンクペッパー」などなど実にたくさんの種類があります。
この他にもいろいろなスパイスが採れ、さすがにスパイスヒストリーの長いヨーロッパといったところです。
ヨーロッパスパイスの使い方
では具体的にいくつかのスパイスの使い方についてピックアップしてみたいと思います。
まず「オレガノ」です。名前は比較的有名ですが、こちらはシソ科の植物です。ピザでよく使われると言えばピンときやすいかと思いますが、トマトとの相性がよく、清涼感のある芳香が特徴的です。臭い消しにもなるので、肉や魚と一緒にして使うととても良いアクセントとなります。
続いて「キャラウェイ」です。こちらはセリ科の植物です。甘い香りがするスパイスで、欧米食の素材とよく会います。具体的には肉やチーズなどです。野菜やフルーツをも合うのでマルチな組み合わせが可能なスパイスですが、焼くと芳ばしくなるので、実は焼き菓子やパンにも使う事ができます。
「クレソン」についても見てみましょう。クレソンはアブラナ科の植物で、ちょっとした辛味があることやカルシウムやビタミンC、カリウム、鉄分などの栄養素に富むこともあり、サラダや和え物料理などに使うと良いです。見た目も鮮やかなので飾り付けとしても活躍します。
まとめ
ヨーロッパは昔からスパイスないしハーブに精通している地域です。交易においても広くインドやアジア地域の香辛料が流入していたこともあり、使われるスパイスは数知れません。
まだ日本ではなじみが少ないものもありますが、西洋料理などの枠を広げたい場合には、その特徴をよくおさえておきたいスパイスがたくさんあります。
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